創業50年神社仏閣設計施工 織戸社寺工務所日本の美と匠の技を未来に傳える

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神社・お寺の建て替えは建設会社・工務店任せにしない

地域の要となる神社やお寺を建てるための方法として、こちらの3つのコラムをご覧ください。

  1. 1.神社・お寺を建て替える「動機」をはっきりさせるメリット
  2. 2.実際にあった施工業者選びの失敗例
  3. 3.良い施工業者・宮大工の選び方

これら3点のコラムの内容を試していただければ、良い建築会社や工務店を見つけることが出来るでしょう。

しかし、それだけではまだ安心はできません。

例えば、施主様のほうから「予算が限られているから、この範囲内で計画してください」と業者に頼んだとしても、すべて業者の言いなりでは、問題アリです。業者の説明としては「この予算なので、それはできません」「予算の都合で、ここには彫刻はつきません」といったように、予算を理由に納得させられてしまうこともあるかと思います。

それでも、簡単に諦めないでいただきたいのです。限られた予算の中で最善策を見つけることは可能です。

最低限の「社寺建築の知識」を身につけよう

限られた予算の中でどのように工事計画を進めるのか。そのような場合に、先ほどのコラムで述べた「動機」と同じぐらい大切になるのが、最低限の「社寺建築の知識」を持つことです。

車やテレビを買うなど、ある程度大きな買い物をする時には、その商品について情報収集をすると思います。「どうせ社寺建築の事など分からないから」と言って諦めてはいけません。社寺建築についても同様に情報収集をしていただきたいのです。

建築会社や工務店の説明が正しいかどうかを判断するためには、社寺建築に関する知識がどうしても必要になります。

例えば、「予算の限界があるならば、装飾に関わるような錺金物(かざりかなもの)、彫刻などは必要最低限に抑え、建物の強度を保つための構造部材だけはしっかりとした材木を使う」「少しぐらい節があっても太い柱にする」など、工事費を有効に使う手段も、社寺建築に関する知識があれば思い付くことがあるかもしれないのです。。

「社寺建築の知識」を身につける方法

もちろん、お客様の立場で、社寺建築の知識を深めると言っても簡単ではありませんが、最近ではインターネットで調べることも可能ですし、社寺建築の専門家が参考にしている良書が簡単に手に入ります。

実際に、今ある建物と比較しながら、そのような書籍をご一読いただくことで、社寺建築についての理解がさらに進むでしょう。「自分のところの社殿には、斗組はないが、付けた場合にはこうなるのか」など、より具体的にイメージできると思います。

〈参考書籍〉

(1)「古建築の細部意匠」大河出版
社寺建築の全般にわたり紹介されていますが、特に、各部材の名称や納まりについての紹介は、専門家でも手放せない本として知られています。
(2)「図解 社寺建築 社寺図例編・各部構造編」理工学社
詳細な図面をもとに、建物全体の説明から、詳細な各部材の説明までされています。有名な神社仏閣の図面も紹介されています。
(3)「神社仏閣図集 神社建築編、寺院建築編」建築資料研究所
社寺建築がさまざまな図面で緻密に紹介された内容となっています。細かい部分も紹介されていますが、特に建物全体の図面による説明は、施主様であってもわかりやすい内容だと思います。

社寺建築の知識は宮大工とのコミュニケーションツール

社寺建築の知識について、すべてを理解する必要はありません。施主様が気になるところだけでも理解していれば、その部分については専門家として判断ができるようになるでしょう。

そうなれば「予算は限られているが、簡単な絵柄なら、この虹梁だけには彫刻を入れられる」「平三斗だけならうちの予算でもできそうだ」など、予算の範囲で出来ることの可能性は広がります。その意見を持っていれば、業者と対等な立場で話ができるようになるでしょう。

あるいは、施主様の目で、構造や屋根裏の小屋組みについて、適切かどうかを判断するのは難しいことだと思います。

しかし、ある程度の知識があれば、「自分は素人だから」と尻込みをするようなことはなくなり、施工業者と積極的に向き合うことができます。分からないことがあっても、理解できるまで適切な質問を繰り返し、納得するまで説明してもらうことができます。

そして、そのようなやり取りを繰り返していく中で、お互いを分かり合い、信頼関係を築くことができます。

良い宮大工は、施主様の声をよく聴き、大切な浄財・御寄付を最大限に有効活用することができますから、施主様は、ぜひ意見を言い、納得できるまで質問をして、話を聴いていただきたいと思います

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